2008-05-08

剣客商売

4101156239剣客商売 (新潮文庫)
池波 正太郎
新潮社 1985-03

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しまった……止められないとはまさにこのこと。ずっぽりはまってしまいます。(ドラマでは,藤田まことバージョンよりは加藤剛の昔のヤツが好き)

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2008-04-16

脱獄山脈,赤い雪崩

4396332122赤い雪崩 (祥伝社文庫)
太田 蘭三
祥伝社 2005-02

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脱獄山脈 (祥伝社文庫)
脱獄山脈 (祥伝社文庫)太田 蘭三

祥伝社 2003-07
売り上げランキング : 488152


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山に登るのが趣味のオジサマが「読んで」と貸してくれて(無理矢理持たされて),そろそろ1年ぐらいになるかも。

登山が好きならどんどん上れば良いのだけれど,中には宗教活動みたいにやたら登山を勧める人もいる。山が好きな人に悪人はいないとか,ジョギングや水泳をするのは山に登る体力がないからだとか,山に登ってみれば他の運動なんてばからしくてする気になれないと言う人……かなり苦手。わかったから,下山したらオフロぐらいは入ったらどうかと思うけど,そういう根性のない意見はなかなか理解してもらえません。

さておき,オフロで読む本を切らしてしまったので,話のタネ代わりにでも目をとおしとくか……と軽い気持ちで読み始め。

どんなもんでしょう?いかにも娯楽小説、みたいな,とってつけたようなタフガイの主人公に,ガッチリタイプの補佐役と身のこなしも敏捷な美少年,それと世塵を一身に纏ったような小太り中年男のカルテットが脱獄してアルプスを縦断するんだそう。合間にはうんざりするほどの「濡れ場」もしくまれていて,こんな汚らわしい本読むのかよと思ったけど,結局2日もかからずに「脱獄山脈」を読み切ってしまった。

そして,同じタフガイ主人公による続編が「赤い雪崩」だそうで,これものっけから,成人映画みたいな描写にやや辟易としつつも,結末知りたさに一気読み。

国産ミステリーとか普段ほとんど読まないから知らなかったけど,この「脱獄山脈」はテレビドラマやラジオドラマにもなっているらしい。

結局、プロット(冤罪をかけられた主人公が真犯人を求めてアルプス縦断とか,雪崩から出て来た存在するはずのない第三の死体とか)が上手かったわけだけど,おかげで「三十がらみの小太りの」「五十がらみで」「むっとするような女のにおい」「脂をぎらつかせた」みたいな紋切り型の表現にも倦むことなく読了。ただ,後半の種明かしは状況描写ではなく自白とか独白で一気に説明されてしまい,やや白けるかも。あと,時代が昭和50年ごろというのもすごい(何が?)よね。セーラー服のスカートを長くして番張ってたwとか,こんな高校生いるわけなかろうとか,駅のホームや山小屋の中とかビルのロビーだけじゃなくて列車の中とか,あらゆる場所でタバコ吸いまくりな主人公というのもいかにも昔の人だなあと思いながら読むのもまた一興、でした。

そして「赤い雪崩」といえば,本家のこちらもぜひ読んでみたい。

4101122121先導者・赤い雪崩 (新潮文庫)
新田 次郎
新潮社 1977-08

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2008-03-03

高学歴ワーキングプア

昨日はご主人様の歓送会。「ごく内輪だけで」と聞いたのとは裏腹に、出席者の7割か8割が先生方でした。まだ就職の決まらないわたくしは隅っこで小さく……

ご主人様の挨拶で、「我々が就職したころはいわゆるバブルでしたが今はなかなか……」という話がありました。

たとえて言えば、今はバブル崩壊後の売り手インフレ超買い手市場?これが逆転するような要素は何もない。公的年金破綻と一緒で少子化によってますます拍車がかかるだけ。任期付を何回か重ねた挙げ句にまだ少しは「博士」に価値のある海外に脱出してみる人もいる。あるいは非常勤でさえ見つかれば御の字だけどこれぞまさに「ワーキングプア」への最短距離にほかならない。

そんな現在の状況を看破して、それは社会が悪いんだからあんたがいくら勘違いの努力したって無駄、無駄、無駄。無駄な夢はさっさとあきらめなはれ、と解くのがこの一冊。

高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院 (光文社新書)
高学歴ワーキングプア  「フリーター生産工場」としての大学院 (光文社新書)水月 昭道

おすすめ平均
starsふつうの子が映画女優になれないのは、政府のせいなんですか?
stars大学院の門戸が広くなったこと
stars世間にしってもらうべき問題
stars学ぶということ
stars著者の念より事実の重さと告知の重要性

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書中に出てくる事例が、どう考えても研究者養成を目指す大学院を出たとは思えない人々であることに首をかしげながら読んだけど(せめて学部も院も東大でなおかつ無職、という事例が一つくらい欲しい)、文系の大学院博士課程と学位授与のあり方、およびそれ前後の就職事情についての現状をよく捉えていると思う(すべて社会が悪いんだという判断はちょっとおいといて、大抵は就職無いというのは事実だもんね)。

要するに、この本を私的に解釈すると、首都圏の一流の研究者養成大学、大学院を出たのでもなければ、今時その辺の大学(著者が学位とった大学院含めて)で博士とっても就職ないのは当たり前だからさっさとこの世界に三行半をつきつけてしまえってコト?

もちろんそれがいちばん賢いやり方なんだけど、博士課程に進んでからも転身できるような人ならそもそも最初から入院とかしないのでは。就職無い、これから数年間棒に振るとわかった上でなきゃ今時大学院なんて入れないよ。だから著者のいう「薦められるままに進学した」「振り回された」程度で大学院に入ってしまうような人がほんとうに存在するのかさえも疑わしく思える。

たとえば私の知る人で、指導教員にもめぐまれて語学にも堪能で研究に対するセンスもよさげでいい修論書いてる人に限って博士課程には進まずにさっさと企業に就職したりしてる。そういう見極めの良さがもったいないけどさすがにすごいな、と思える。

一方の私は?トシを重ねるたびに「就職」からはますます遠ざかる日々。でも研究は楽しい。論文生産を至上の目標にしてきたのに、就職の見込みがないからと研究機関から離れてしまえばそれってただの趣味だし、発表の場もなくなるということ。この本が言うように他の仕事をするのは全然かまわないけど、研究をやめざるをえないというのは、きっとものすごくつらいことですよ。その辺をどうやって折り合いをつけるかが難しいところである。

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2007-12-23

第18巻

4757521758鋼の錬金術師 18 (ガンガンコミックス)
荒川 弘
スクウェア・エニックス 2007-12-22

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月刊ガンガンは我慢して買わないコミックス派のわたくし。

でも、1月号、2月号の全プレが鋼シャツだと知って、非常にココロ揺れてます。

それにしても、荒川先生って武闘シーン書くのほんとうに上手い。全然違和感無いよ。アニメより迫力あるもん。

最近ちょっと暇だから、「獣神演武」アニメの放送終了分を中国の動画サイト(著作権も何もあったもんじゃない)でチェックした。ストーリー的にはその辺によくある話……って気がしないでもないけど、荒川弘の武闘シーン……全編漫画も読んでみたくなった。

獣神演武 1 (1) (ガンガンコミックス)

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2007-08-12

2008年カレンダーはコレで決まりね♪

コミックスペシャルカレンダー2008 鋼の錬金術師

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2007-06-16

エデンの東


ドストエフスキー、フォークナーと並んで好きな作家であるスタインベック.その「エデンの東」を実にひさしぶりに読み返して(お風呂の中で読むものがなくなったから)驚いたことには、昔あんなにも熱読したのに、中国人リー以外の登場人物についてまるで覚えていないってこと.キャシーは果たしてアダムにどのような悪魔の所行をなしたか……覚えていない.読む楽しみも倍増ってもんです.

エデンの東エデンの東
ジェームス・ディーン エリア・カザン


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エデンの東(上)エデンの東(上)
ジョン スタインベック John Steinbeck 土屋 政雄


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エデンの東(下)エデンの東(下)
ジョン スタインベック John Steinbeck 土屋 政雄


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2007-03-23

人名の記載ミス

誤字脱字を一掃することのむずかしさは身にしみてわかっているつもり。だからこそ,誤字が多い印刷物を見ると,とても残念な気持ちになる。とにかく目を皿のようにして何度もがっつりと原稿に取り組むか,他人に読んでもらってでも排除できれば御の字。

そして偶然見つけてしまった……

『中国古典小説研究』(第11号,2006年)という雑誌の98頁。

「太田達夫氏」とあるのだけれど,これはどう考えてもやはり「太田辰夫氏」の誤りではなかろうか。香坂先生の『白話語彙の研究』においても,太田先生の名前に誤植があるという。実はこれについては未だに発見できないでいる。

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2007-03-10

深夜特別放送

深夜特別放送〈上〉
深夜特別放送〈上〉ジョン ダニング John Dunning 三川 基好

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おすすめ平均 star
starラジオの「熱い時代」とともに

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深夜特別放送〈下〉
深夜特別放送〈下〉ジョン ダニング John Dunning 三川 基好

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ラジオ放送が黄金期を向かえていた1942年を舞台にしたものがたり。主人公は放浪癖のある背の高くてかなり目立つ若い男性で,かつてプロボクサーとのスパーリングで片耳が聞こえなくなったために懲役をまぬがれている。些細なことで逮捕されたが愛する女性が窮地に陥っていることを知って脱獄し,女性の手がかりを追ってニューヨークに近い小さな町のラジオ放送曲にたどりつく……

ラジオ黄金期に興味はないけれど,たしかウディ・アレンのラジオ・デイズとか面白かった覚えがある。三谷幸喜の「ラヂオの時間」(だったっけ?)はドタバタとしては面白かったけど,作家がひとつのシナリオに不可解なまでに固執するところがいささか腐臭を放っていたような。

そういうわけで,全く期待せずに読み始めたけれど,900ページほとんど一気読みするほどひっぱられた。主人公がラジオの世界で成功している間も,この成功はいつかゼッタイに終わるんだという確信と絶望が読むものをとらえて放さない。随所にそういう罠が何カ所も何重にもしかけてあって,どんどんどんどんページをめくらされてしまった。

「強制収容所」というのもそのひとつ。ものがたりの主要なモチーフでもある。ボーア戦争というあまりなじみのない過去の戦争でイギリスが効率よく戦争を終わらせるために考えだした非道な手段,馬糞の悪臭のたちこめる馬房に収容された日系人,日本軍の捕虜となり惨殺されたアメリカ人兵士たち……

ダニングはラジオを描いているのではなく,人間を描いている。その関係は,フランシスが「競馬シリーズ」で描くものが必ずしも馬や競馬や騎手の世界でなく結局は人間であるということに共通する。(フランシスの競馬シリーズに出てくる障害走騎手のクリスマス兄ちゃんとかはむしろ特例で,それでも彼がとても婦女子に人気があるのは,彼にとっては騎手であるのは本能であると同時に職業であるにすぎないってこと。一日4レースこなして,絶食もするし,勝った負けたがいかにもあっさりしている。もし勝ち負けだとかあの馬は俺が乗るはずだったのにちくしょ〜みたいな執念にとらわれたモノガタリであれば,あんなに長続きするわけはないのである。)

ただし,この作品はダニングが6年もかけて書いたものだという。作家としての産みの苦しみに関しては,単行本の前書きで,それぞれ切実に書いてあるので,その苦労のほどがしのばれる。

今をときめくジョン・ダニングでさえ,「底なしの自信喪失」「書くための闘い,認められるための闘い,生き残るための闘い」にやるせない無力感を感じていたという。「あなたは進み続けなければならないのだ−−ほかにどうしろというのだろう?」

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2007-03-08

ちょっとアブナイ『節約生活のススメ』

私はケチで出し渋りではあるけど,いわゆる節約本とかは見ない。貧乏臭いのがイヤ,牛乳パック(つーか牛乳飲まないし)の工作する時間があったら枕カバーに刺繍でもしてたい人間だから(意味不明)。さらに図書館を利用するのは稀覯本やすぐに手に入らない研究書を見て雑誌論文をコピーするためであるし,どうしても読みたいベストセラーとかは本屋で立ち読みするか,気に入ればあっさり買ってしまうし,雑誌もガバガバ買いまくり。お金がたまるわけがない。で,古本マンガを大量購入に行った先で100円で『節約生活のススメ』という本が売っていて,昔売れていたような気がしたから買ってしまった読んでしまった。

節約生活のススメ節約生活のススメ
山崎 えり子


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著者様がチェックすることもあるからアレですね,あんまり言いたい放題書けないけど,とにかく貧乏臭い。勘弁してくれよというほどごちゃごちゃしてる。生活もシンプルを謳っていながらシンプルとはほど遠い。工夫で節約するんだから当たり前か。悲しくなります。

更に山崎家って結構スゴイと思うのは,「残ったビールを利用して」(p.53)とか「赤ワインをこぼしてしまった時には,白ワインをすぐにかけ」(p.142),「レモンの皮+ウォッカ」でヘアスプレー(p.153),「残ったビールを使い,脱色剤」とか,ありとあらゆるシーンでアルコールの飲み残し(?)の再利用アイディアが登場すること。ドイツっていうとビールっていうイメージがあるせいかもしれないけど,まあ豪勢なこと……

そもそも,普通の家にウォッカとか置いてあるのか?

「残ったビール」というのも結構スゴイ。まあ,缶ビール開けて結局350ml飲めなかったよゴキブリが来るとイヤだから捨てちゃえ……ってのは稀にあるけど,ビールの飲み残しとは取っておくものだったんだ……。

「飲み残しビール」の利用法は他にも,「口の中がただれている場合,飲み残しのビールでうがいを何度も繰り返すと炎症はおさまってきます」って,そんな何度もウガイするほど必要なら別に新しく一本開けるくらいの量が必要なのでは?いや,いっそ飲み残しがないから新しくお酒を買ってしまおう。あれ?やっぱり残っちゃったからこれは飲んでしまおう〜♪なんていうキケンな依存症めいたシチュエイションが思い浮かんでくる。

というわけで,「節約」するために,新たに普段は料理に使うこともないような日本酒とかウォッカだとか,シミとりのための赤ワイン,白ワインをわざわざ買いに走るようなヒトがいないともかぎらんと思った次第。依存症を疑う自分としては怖すぎる本です。合掌

山崎えり子 快適生活のススメ
山崎えり子 快適生活のススメ山崎 えり子

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star買うほどじゃないかも。

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star期待していたものとは違いました。
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2007-02-20

ジンジャー・ノースの影

4151704051ジンジャー・ノースの影
ジョン ダニング John Dunning 三川 基好

早川書房 2000-10
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「封印された数字」はどうしても探さなくてはならない探し物が何なのか終盤までよくわからなかったし主人公がアル中気味でうじうじしててしかも体力無いってのが気に入らなかった.最後まで読むのが大変だったよ.

「名もなき墓標」は著者が迷わずにまっすぐ書いたというだけあって,最初からものすごく読ませる展開だった.ちょっとタフ・ガイのにおいがする主人公も素敵.

そして「ジンジャー・ノースの影」は,最初作者がどこに私たちをつれて行こうとしているのかがやっぱり結構わかりにくい.目的と正体のわからない殺人者があちこちに潜伏している.なかなか治らない傷.その辺りがディック・フランシスの競馬シリーズとはちょっと違う.だいいち,私たちは主人公がどのぐらいの身長でどのような容貌をしているのかすら知らされていないのだ.そのうちに事件は以外な方向に向かい始め,次々に明らかになる身の毛もよだつような事実.そして一気に結末へ.

なんてこと!長風呂のお供にとちびちび読むのを楽しみにしていたのに,後半はほとんど一気に読んでしまった.

次は手元にある「深夜特別放送」を残すのみ.これはちょっと分厚いぞ.P.コーンウェルよりも字も小さいし.ハリー・ポッターシリーズもしばらく読まないとなれば,大切にじっくりと読んで長く楽しまなくてはならないことを肝に銘じよう.

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